早稲田最後の砦

待ち合わせの高田馬場駅に着くと何やら駅前が騒がしかった。2月23日。ちょうど1年前のこの日も、僕が通うことになった社会科学部の受験日だった。早大の社会科学部系学部の中で受験日が法→政経→教育(社会科専修)→商→社学と最後に来るうえ、東大や一橋等の受験者が滑り止めに選ばないために法・政経・商より難易度が低いため、早大受験生の間では合格発表シーズンになると、最後の砦だとか最後の希望と形容される社会科学部。事実僕もこの最後のチャンスで引っかかったわけで。会場へ向かうバスに乗り込む受験生へ心の中で声援を送りつつも、予備校のチラシを僕に配ってくる輩に「僕は早大生だが何か?」という視線を返しつつスルーしてビッグボックス前へと歩みを進めた。